あたらしいひと

あたらしいひと 羅針盤

明日あしたが今日のすみを さまよいながら
光から よみがえる頃
わたしの中で 本当のものは また
ひとつだけ あふれてくる

絵の中にあれば 終わりの世界も
素晴らしく 輝いて
ありたけの夢と 幸せを混ぜて
悲しみを 塗り変えて

どんなにうまく かざりを付けても また
次の日は はずれてしまう
今日まで特に 気にもとめないでいた
そんな事が確かになる

あたらしいひとが あらわれる時は
素顔で生まれてくる
確かな言葉と 確かな声には
とまどいが 満ちている

明日あしたを待って 明日あしたを数えて また
今日の夜を ただよいながら
わたしの中で 風が吹き荒れ
空へ向け あふれてゆく

「あたらしいひと」は羅針盤のアルバム「福音」(2003年)の1トラック目に収録されている。
今聞くと、いくらなんでもテンポが遅すぎないかと思う。エレキギターのパートをシンセサイザーに置き換えればもっと神々こうごうしくなるだろうに。